章 L · 読了約 2 分
私はハノク・ベン・イェレドである
天の使者が自らの地上の名を語る
そしてすべてが剥ぎ取られたとき、一文が残る。
אני חנוך בן ירד.
原文
私はハノク・ベン・イェレドである。
天の使者が自らの地上の名を語る。
それがおそらく、すべてのなかで最も深い顕現である。
人は、自らの出自を裏切ることなく昇りうる。
人は、顔を失うことなく透明になりうる。
人は、低い旅路を軽んじることなくより高い形へ入りうる。
人は、冠が自分を造ったと信じることなく冠を受けうる。
人は、名を主張することなく名を担いうる。
人は、自らのものを何ひとつ持たずして、託されたほとんどすべてを担いうる者となりうる。
人は、奉仕がもはや減損と感じられず、最も深い自由となるほど完全な僕となりうる。
そして贖いに近づく世界にとって、最後の教えはもはや、ひとりの並外れた人がかつてエロキムとあまりに近く歩んだために天が彼を取った、ということではない。
最後の教えは、もっと厳しい。
地そのものが、エロキムと共に歩むことを学ばねばならない。
家が学ばねばならない。
身体が学ばねばならない。
知性が学ばねばならない。
技術が学ばねばならない。
指導が学ばねばならない。
関係が学ばねばならない。
マルフートは昇らねばならない。だがビトゥールに満たされて。
受け手は答えねばならない。だが与えられたものから自らを断つことなく。
冠は頭の上へ昇らねばならない。だが、それが包む頭から決して自らを切り離すことなく。
光は降らねばならない。
世界は受けねばならない。
世界は答えねばならない。
そのとき、地が担いえないゆえに聖なる人が天へ消えるのではなく、シェヒナーが留まる場所を見いだす。
それがハノクにおける新しい光である。
人が天使になりうる、ということではない。
その神秘なら私たちはすでに知っていた。
より大きな神秘は、男たちと女たち、身体と家、パンと金銭、子らと言語、技術と労苦、悲嘆と欲望からなる世界が、天が聖性を保つためにそれを取り去る必要がなくなるほど透明になりうる、ということである。
回路が完成する前に、ハノクは上へ歩んだ。
メタトロンはその道を覚えている。
そしておそらく、第八から先へ、עד לעולם ועד、道は家へ向かって曲がってゆく。
最初のハノクが取られたのは、世界が彼のなったものをまだ担えなかったからである。贖いのトーラーとは、彼がもはや去る必要のない世界を作ることである。